神様のわざとしての自然

 この植物の学名に、Geranium (ゲラニウム)という語が含まれています。

これはギリシャ語で、ゲラノス geranos と書き、「鶴」という意味で、花の終わったあとの実が、鶴のくちばしのような形だからです。 花屋さんでたいてい見られるし多くの家庭でもジェラニウムとして知られている花はこれと同じ仲間です。

 この植物は野生でかなり高い山から平地にも見られます。わが家には野生化してずっと以前から咲いています。剣山付近の赤い花のゲンノショウコや印象的で、神戸の六甲山でもやはりその赤い花が美しい姿をみせているのに出会ったことがあります。

  植物はその花が美しく、またケヤキやスギ、マツなど大木となると、樹木の形自体が力強く美しいのもあり、また食べて食物となり、また香りもあったり、葉の色も心を安らわせ、酸素を生み出し、さらにしばしばこのゲンノショウコのように薬用にもなります。そのうえ、強い風のときには、心を引き締めるような重厚な音楽を奏でてくれます。先日の台風のときに裏山に登ったとき、山全体の木々が壮大な音楽を奏でて圧倒的な力で私に迫ってきて、神の力の果てしないことを実感させてくれました。植物は沈黙を保ちつつもこのように実に多様な働きをもっているのは、神の手作りの作品で、そこに無限の内容がこめられているからです。

〝今日のみ言葉〟より引用。

センニンソウは、学名を クレマチス テルニフローラ Clematis terniflora といいます。この名前でわかりますが、クレマチスといわれるものの仲間です。

 クレマチスという属名(*)は、ギリシャ語のクレーマ(klema)という言葉から作られていて、このクレーマとは、「枝、巻いたつる」という意味をもっています。主イエスが、「私はぶどうの木、あなた方はその枝である。私につながっていなさい。」(ヨハネ福音書15章)と言われた、その「枝」という原語は、このクレーマなのです。

 そのため、このセンニンソウという野草は、キリストの清めの純白と、私たちを罪の力から解放して下さったキリストの十字架と、さらにイエスの有名な言葉をも思い起こさせるものとなっています。

〝今日のみ言葉〟より引用。

  ツユクサは広くしられています。しかし、じっさいに自然の状態で咲いているのを見たことがないという人は、市街地に住む人には多いとおもいます。
 ツユクサは万葉集や古今集にも詠まれ、古代から人の心を惹きつけるものであったのがうかがえます。また、やはり古くから、薬用、染料などに用いられてきた植物です。濃い青色のその花には、夏の野にて心惹かれるものがあります。
 深い青は、花だけでなく、空の青、海の青などもふくめて、人間の心にどこかなつかしい、魂のふるさとからの呼び声のようなものを感じさせてくれます。 私にとって、学生時代に、京都由良川の源流地帯でしばしば見かけたリンドウの濃い青紫の色は、数十年を経てもなお、心に残っています。

今日のみ言葉〟より引用。

 

(写真・文ともT.YOSHIMURA)